処方名:麻子仁丸
読み仮名:ましにんがん
【概要】
●体力が弱い方の弛緩性便秘に使用します。
●体液欠乏と胃腸の燥熱ある人に使用します。
●全体としては瀉下剤と潤腸剤の配合により緩下の剤となっています。
●便をやわらかくして、便通をよくします。体力が中くらいかやや弱い方向けで、とくに高齢の方の乾燥したコロコロ便に適します。
●本剤は、漢方の古典「傷寒論」(しょうかんろん)、「金匱要略」(きんきようりゃく)(いずれも後漢時代)収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく顆粒剤としたものです。
●本方は6種類の生薬から成り、その主薬である麻子仁の名をとって処方名とされました。
【主治】
腸熱便秘・習慣性便秘/胃腸の津液不足による便秘
●適応症:便秘、常習便秘、急性便秘、病後の便秘、便秘に伴う痔核、萎縮腎。
次の症状のいくつかある方は、麻子仁丸が良く効く可能性が大きいです。

【効能・効果】
便秘
【成分】
麻子仁丸の構成生薬は下記の6種類です。
水分を保持する麻子仁と杏仁を中心に、腸の運動を高める大黄、腹部のつかえを下す厚朴や枳実、腹痛をやわらげる芍薬などが配合されています。
本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.75gを含有します。
日本薬局方 ダイオウ(大黄) 4.0g
日本薬局方 キジツ(枳実) 2.0g
日本薬局方 キョウニン(杏仁) 2.0g
日本薬局方 コウボク(厚朴) 2.0g
日本薬局方 シャクヤク(芍薬) 2.0g
マシニン(麻子仁) 5.0g